耐震性に優れた屋根材ガルバリウム銅板の縦葺きと横葺きとは?
近年数多く起こっている地震や台風などの災害により、建物の耐震性・耐久性に注目される方が増えてきています。屋根のリフォームなどを検討されている方の多くがこの耐震性などを考えて施工方法や屋根材を選択される様になって来ました。
耐震性や耐久性に関心が高まる中で、近年最も多く選ばれている屋根材は軽量で丈夫なガルバリウム銅板などの金属屋根です。ガルバリウム銅板などを採用される際「縦葺き」「横葺き」と言う言葉を聞いた事があるのでは無いでしょうか? この縦葺きや横葺きは金属屋根を葺き付ける際に多く採用される2大デザインの事です。
今回は金属屋根の縦葺き・横葺きについてのご紹介をさせて頂きますのでご一読下さい(*^-^*)
写真で見て頂いているのがガルバリウム銅板の金属屋根です。ガルバリウム鋼板は軽くて丈夫な屋根材です。
こちらの屋根デザインは「横葺き」という形状を採用しています。
横葺きとは軒先に対して屋根材を平行に葺いた形状の事を言います。横葺きはデザイン性が高く複雑な屋根形状でも対応出来る為最も良く採用されているデザインです。
この横葺きににも種類があり、「段葺き」と「平葺き」があります。
段葺きは、名前の通り屋根材同士のつなぎ目に段差があります。立体感があり重圧感がある様な仕上がりになります。
もう一方の平葺きは、つなぎ目が薄くフラットな仕上がりになる為シンプルで洗練されたイメージになります。
どちらも曲線などの複雑な形状に対応しやすく現場での加工もしやすい為多く用いられる形状です。
特に段差が協調されない平葺きは美しくしなやかな曲線を象徴にしている様な社寺建築などで採用されています。
写真の様に複雑な形状の屋根でも金属屋根を葺く事が出来るという「横葺き」の特徴はお分かり頂けたと思います。
では横葺きのデメリットとはどういうものが挙げらるのでしょうか?
横葺きのデメリットは勾配の緩い屋根には施工出来ないと言う点です。横葺きの場合屋根材と屋根材が重なる部分に段差が出来てしまいます。屋根勾配が緩やかな場合は屋根に落ちた雨水がスムーズに軒先に流れていかない為屋根材の段差の隙間に雨水が入り込んでしまう危険があり雨漏りに繋がる要因となってしまうのです。
では「縦葺き」を見ていきましょう。縦葺きとは雨水が流れる方向に沿って葺いた屋根形状です。写真の形状が縦葺きです。この形状の場合は先程の横葺きのデメリットで触れた、勾配が緩やかな屋根にも施工出来ます。
屋根の棟部分(屋根のてっぺん)から軒先に向けてつなぎ目などの遮る箇所が一つもなく、雨水をスムーズに流す事が出来ます。その為雨水が侵入する隙間がなく雨漏りに強いとされています。
つなぎ目などが無くスマートな仕上がりになる為、シンプルモダンなイメージになります。
この「縦葺き」にも種類があります。代表的な縦葺きの種類は「瓦棒葺き」「立平葺き」です。
トタン葺きや
縦ハゼ葺きなどと呼ばれる事もあります。
「瓦棒葺き」は板金と垂木で屋根を構成させる葺き方で、トタン屋根などで良く採用されています。
「立平葺き」は垂木などは使用せず板金を折り曲げて屋根のつなぎ目を合わせる施工方法です。
最近の立平葺きの主流はこの方法が採用されています。
雨水の流れを印で示しています。
雨水が流れる屋根に余計なつなぎ目や段差が無いのが分かりますね。
また、横葺きよりも工事費を抑えれるのが縦葺きの特徴の一つです。屋根は勾配が緩やかな方が屋根面積が小さくなり材料費が抑える事が出来ます。
屋根のてっぺんから軒先まで一つの屋根材を貼り付ける方法な為あらかじめ工場で施工サイズにカットする事が出来ます。現場での屋根材カットなどの手間が省けるのも工事費が安価で済む理由です。
しかし縦葺きは屋根の形状が複雑な場合は施工出来ません。
屋根の形状が複雑になると屋根材板金の長さが一定にならず、あらかじめ屋根材をカット出来ず縦葺きでの施工は出来ません。雨漏りに強く、コストも安価な縦葺きですが、屋根の形状がシンプルな場合に採用できる施工方法だと言う事を覚えておいてください。
耐震性にも優れており、需要が高まっているガルバリウム鋼板などの金属屋根。
今回は、同じ屋根材でも葺き方による違い・メリットやデメリットを含めご紹介させて頂きました。
毎日私たちの暮らしを守ってくれているお家ですから、ご自身のお宅をリフォームされる際は是非工事内容をしっかり理解し失敗しない工事をして頂きたいと思います。
街の屋根やさん大阪松原店では、建物に関するお悩み・ご質問などいつでも受け付けております。些細な事でもお気軽にご相談下さいね(*^-^*)
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